桑の接ぎ木

みなさん、こんにちは!

例年であれば、梅雨明けも近い時期になりました。しかし、昨日から雨が断続的に降り、雷もほぼ一日中鳴り続けて、沖縄県内各地に大雨・洪水・雷の警報または注意報が発令されています。本格的な夏の到来はもう少し先になるのでしょうか。

今回は接ぎ木による桑の苗木作りについて紹介します。通常桑の接ぎ木は春先に行いますが、研究用の桑では、季節外れのタイミングで実施することもあります。先日、新品種としての登録に向けて育成途中の桑の接ぎ木を梅雨の晴れ間に行いました。

桑の接ぎ木のやり方は独特です。多くの作物では台木に切れ込みを入れ、くさび状に削った枝を差し込み、テープやクリップで固定する「切り接ぎ」が一般的に行われています。ところが、桑では固定用の資材を必要としない「袋接ぎ」という特殊な手法を用いています。

次の画像は桑の接ぎ木に必要な資材です。穂木となる増殖用の枝と台木となる根の他に、接ぎ木用ナイフと剪定鋏が必要になります。接ぎ木用の枝は、鉛筆程度の太さのものが接ぎ木にちょうどよいサイズになります。台木は種子を播いて1年間育てた実生苗が、根に弾力性があり、生理的活性も高いので、台木には好適です。

 

操作としては穂木の下端部をナイフでカーブを描くように削り、先端をとがらせます。次に台木の根の部分を斜めにカットします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

台木の皮層部とその内側の木質部の境界にあるすき間に、穂木のとがった部分をていねいに奥まで差し込みます。このすき間が袋のように見えるので、この方法を袋接ぎと呼ぶようになりました。

下の画像の左側は接合部を正面から、右側は横から撮影したものです。こうすれば接合部はしっかりと固定されるため、テープなどで保護する必要はありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

温度と水分が適当にあれば、接合部が1週間ほどでゆ合し、穂木と台木の間で養水分の行き来ができるようになります。ビニールポットに移植し、2カ月ほど養成すれば次の画像のような桑苗ができあがります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回の花画像は月桃です。つぼみを包む苞とそこから飛び出してくる花弁はわずかに赤味が挿した白ですが、最後に現れる唇弁は赤い縞模様のある鮮やかな黄色で、トロピカルな雰囲気を漂わせています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Mr. Kuwa